はじめに
キャンプに行くうえで必需品の一つにシュラフ(寝袋)があります。これさえあればどこでも寝られる気がして、キャンプに行かなくても欲しくなります。
しかし、シュラフを買おうと思っても、何がどう違うかわからないことが多いと思います。マミー型や封筒型は何となく想像できますが、適正快適温度や下限温度となると何のことやらわかんなくなってきます。
この記事は、キャンプ用品で有名なメーカー4社が開発・販売しているシュラフの用途や特徴を紹介してあります。これからキャンプに行こうと思っている人やシュラフの買い替えを考えている人の参考になればと思います。

シュラフの選び方

形による違い
シュラフには大きく分けて封筒型とマミー型に分けられます。
・封筒型:開いて布団のように使用でき、連結することが可能なモデルもあります。主に複数人で使するのに向いているため、ファミリーでのキャンプにオススメです。
・マミー型:頭まですっぽり包むような形のため、封筒型よりも保温性が高いのが特徴です。一人で使用するのに向いており、ソロキャンプなどにオススメです。
他にも、封筒型とマミー型の良いところどりをしたエッグ型や人型の着る寝袋もあります。キャンプや天体観測など用途に合わせたシュラフを選びましょう。
使う環境
キャンプをする時期や場所によって大きく変わるものは気温です。キャンプ場として人気な山梨県河口湖周辺では1月になると最低気温-6.3℃まで低下すると言われています。人が快適に眠ることができる温度は16℃~28℃といわれているため、何も考えずにシュラフを選んでしまうと凍えてしまいます。逆に寒さに対応しているモデルでは、夏に暑くて眠れないということも考えられます。
アウトドア中の快適な睡眠をするために、「快適温度と下限温度」を調べる必要があります。
メーカーによって表記は変わりますが、ざっくり説明すると
・快適温度はこの温度域であれば快適可能。
・下限温度は使えないことはないけど、あまりお勧めしない温度域を表しています。
快適な温度と言っても個人差があります。実際に各メーカーで保温力の評価法が異なるため、あくまで参考程度にしましょう。

メーカー別シュラフ紹介
各メーカー別に特徴や適応温度を紹介してあります。適応温度に関しては各メーカーにより表記が違いますのでご注意ください。
(サイズや重量の表記はおおよそのものになります。実際の製品と若干の違いがあると思います。)
コールマン
1976年創業。2021年に創立120年を迎えたコールマンはアウトドアから心のつながりを大切にすることをモットーにしています。
①マルチイヤースリーピングバッグ
3つのレイヤーの組み合わせで幅広い温度帯に対応しているモデルです。
「アウトレイヤー、ミッドレイヤー、フリース」の3つのレイヤーの組み合わせで幅広い温度帯に対応しているモデルです。
・使用時サイズは約90×200㎝
・収納サイズは約52×29×38㎝
・重量:約4.9㎏
・丸洗い可能 ※レイヤーは個別に洗う必要あり
<使用快適温度>
アウトレイヤー+ミッドレイヤー+フリース:-5℃
アウトレイヤー+フリース:5℃
ミッドレイヤー+フリース:12℃
②コルネットストレッチⅡ
封筒型の寝袋と比べて隙間が少なく保温性が高いマミー型の寝袋です。手足を出せる構造なので、着たまま身動きが取れるモデルとなっています。丸洗いも可能です。
・使用時サイズ:約205×67~84cm
・収納時サイズ:約45×25cm
・重量:約1.6kg
・丸洗い可能
・使用快適温度:0℃以上
・使用下限温度:-5℃以上
③コージーⅡ
封筒型のシュラフであり、新機能の抗菌加工付きのモデルです。インナーポケットがついているため、スマートフォンなどを入れられて便利です。
・使用時サイズ:約84×190cm
・収納時サイズ:約26×42cm
・重量:約2kg
・丸洗い可能
・使用快適温度5℃以上
スノーピーク
1958年創業。スノーピークは新潟県燕三条の自然豊かな地域で生まれました。「本当に欲しいものを自分で作る」という志のもと、クオリティの高い登山用品の開発に力を入れていたと言われています。
①SSシングル BD-105GY
これからキャンプを始めようと考えている初心者向けのモデルです。購入しやすい値段ですが、クオリティは保証されています。
初心者がキャンプを始めやすい春から夏向けであり、標高の低い地域で使用することができるモデルです。
・使用サイズ:78×196㎝
・収納サイズ:49×38×20㎝
・重量:1.7㎏
・使用快適温度:13℃
・下限温度:5℃
②セパレートオフトンワイド1400[最低使用温度-8度]BDD104
日本のお布団のようなシュラフをコンセプトに開発されたモデルで、掛布団と敷布団のように分けて使用することができます。
同じセパレートオフトンシリーズの中でも寒い地域で使えるモデルであり、快適温度は―2℃と設定されています。
・使用サイズ:【敷】105×210㎝ 【掛】110×200㎝
・収納サイズ:直径28×50㎝
・重量:3.1㎏
・使用快適温度:-2℃
・下限温度:-8℃
ロゴス
1928年創業。当初は船舶用品問屋だったロゴスは1983年頃からキャンプ用品の販売をスタートしました。創意開発を社訓の一つとし、探求心を持ち無いものを作り出すことに力を入れています。
①抗菌防臭 丸洗いシュラフ
防護服などを開発しているDuPont社の技術を採用したシュラフで、抗菌・防臭性能が高いモデルです。洗濯しても抗菌効果を維持できるように設計されています。
・使用サイズ:75×185㎝
・収納サイズ:24×39㎝
・重量:1.5㎏
・丸洗い可能
・適正温度目安:5℃
②丸洗いやわらか あったかシュラフ
中綿のポリエステル繊維をマカロニのようにして、空気を含ませて保温性を高めたモデルです。保温性を高めると同時に軽量化も実現しており、軽くて暖かくふかふかと柔らかいシュラフとなっております。
・使用サイズ:75×190㎝
・収納サイズ:30×41㎝
・重量:2.3㎏
・丸洗い可能
・快適使用温度:0℃
③neos 丸洗いアリーバ
ロゴスが開発したマミー型シュラフで、対応している温度別に4種類のモデルが販売されいます。足元に立体的な空間を生み出す構造で、開放感のあるシュラフです。
<-15℃モデル>
・使用サイズ:80×210㎝
・収納モデル:31×31×52㎝
・重量:2.5㎏
・丸洗い可能
・適正温度目安:-15℃
ザ・ノースフェイス
1968年創業。ノースカロライナ州に本社を置いており、主に登山用品などの製造・販売をしています。日本ではゴールドウイン社がライセンス製造・販売を行っています。
①エコトレイルベッドー7/2
春夏(エコトレイルベッド2)と春秋(エコトレイルベッド-7)を中心とした2つのモデル。結露や湿気などによって本体がぬれても保温力を失いにくいリサイクルポリエステル化織わたを使用しています。
・使用サイズ:R/198㎝
・収納サイズ:46×26㎝
・重量:【2】1.26㎏ 【-7】2.05㎏
・最低温度規格:2℃/-7度
②ドロミテ ワン バッグ
3つのパーツの組み合わせにより10℃~-9℃までの対応温度域を実現したモデルです。暖かくて水濡れに強いリサイクルポリエステル化織わたを使用しています。
・使用サイズ:R/198㎝
・収納サイズ:51×28㎝
・重量:2.26㎏
・最低温度規格:10℃/-1℃/-9℃
③ブルーカズー
保温性が高いマミー型のシュラフであり、圧力が集中する箇所に潰れにくい素材を使用しています。中綿にはノースフェイスのダウンにも使用されているものを採用しているため、高い保温性が期待できます。
・使用サイズ:R/198cm
・収納サイズ:44×23㎝
・重量:1.11g
・最低温度規格:-9℃
オススメシュラフ早見表
・幅広い温度域で使用したい
メーカー | 商品名 | 使用サイズ | 収納サイズ | 重量 | 温度設定 |
コールマン | マルチイヤースリーピングバッグ | 約90×200㎝ | 約52×29×38㎝ | 約4.9㎏ | 12℃/5℃/-5℃ |
ザ ノースフェイス | ドロミテ ワン バッグ | 約R/198㎝ | 約51×28㎝ | 約2.26㎏ | 10℃/-1℃/-9℃ |
・保温性の高いシュラフが欲しい
メーカー | 商品名 | 使用サイズ | 収納サイズ | 重量 | 温度設定 |
ロゴス | neos 丸洗いアリーバ-15 | 約80×210㎝ | 約31×31×52㎝ | 約2.5㎏ | -15℃ |
ザ ノースフェイス | ブルーカズー | 約R/198cm | 約44×23㎝ | 約1.11㎏ | -9℃ |
・リーズナブルで質の高いモデルが欲しい
メーカー | 商品名 | 使用サイズ | 収納サイズ | 重量 | 温度設定 |
ロゴス | 抗菌防臭 丸洗いシュラフ | 約75×190㎝ | 約30×41㎝ | 約2.3㎏ | 0℃ |
スノーピーク | SSシングル BD-105GY | 約78×196㎝ | 約49×38×20㎝ | 約1.7㎏ | 5℃ |

まとめ
シュラフは用途や目的によって選び方が変わるため、アウトドアに行く前に下調べをしてから購入することをオススメします。
使用している素材によって暖かさや肌触り違ったり、丸洗いが可能なものや抗菌防臭性能に長けたものがあります。
今回は4社のみ紹介しましたが、ほかにもシュラフを開発販売しているメーカーはあります。別の記事で紹介しようと思いますので、そちらもご参照ください。
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