バイクの楽しさの一つは、自由に走行できることですが、長時間のツーリングやライディングで感じる痛みや疲労感は、少なからずバイクライフに影響を与えることがあります。特に、ハンドルが低いバイクに乗ると、腰や手首に負担がかかり、快適なライディングが難しくなることがあります。今回は、GB350のハンドルアップ化計画を実行した経緯と、その方法、実際の結果について紹介します。
この記事で紹介する作業内容は安全性を保証するものではありません。安全にカスタムする場合は専門店に依頼することをお勧めします。参考にする場合は自己責任でお願いいたします。
GB350に3年間乗って気がついた欠点
ロングツーリングがしんどい…
バイクに乗っていると、長時間のツーリングや日常的なライディングで腰や手首に痛みを感じることが多くなります。特に、低いハンドルが原因で前傾姿勢になり、身体に無理な負担がかかってしまうことが多いです。最初は慣れるだろうと思っていましたが、痛みが続くと、ライディングが楽しめなくなってしまいました。ツーリングに出かける際に、痛みが気になって思い切り楽しめないのはもったいないと思い、ハンドルを少しでも高くして、体への負担を軽減する方法を探し始めました。
そもそもGB350の構造って?
GB350はインドの若いライダーをターゲットに設計されたバイクです。
当時インドでは「ロイヤルエンフィールド」のような、ライダーがドッシリと存在感のあるデザインが流行っていました。
GB350も安定感のあるシルエットになるようなデザインであり、他のバイクと比べるとハンドルの位置は高く、後方に位置しています。
つまり、もともとGB350はゆったり乗れる構造をしているので、腰や手首に負担はかかりにくい構造となっています。
しかし、私のように身長175cmで座高が高いライダーは腰や手首に負担がかかってしまうので、ハンドルアップをした方が楽にロングツーリングができると思います。
事前調査
GB350アップハンドルするために事前調査をします。
アップハンドルどの程度の高さにするか、どんなデザインにするかなど、自分好みのイメージを決めておくと、作業が円滑に進みます。
アップハンドルにしたいですが、見た目も重要視したいです。アメリカンバイクのようなアップハンドルはGB350には似合わないので、気持ち高くなるくらいがいいかもしれないですね。
ハンドルカスタムする上での注意点
ハンドルをカスタムする上で注意しなければいけないのは、ワイヤーへの干渉や車検に引っかかるカスタムができないことです。
ハンドルカスタムをする際は、車検証のサイズより一定の規定値を超えてしまうと、構造変更検査が必要になります。
参考資料:グーバイク
- 長さ:±3cm
- 幅:±2cm
- 高さ:±4cm
ハンドルアップの方法
ハンドルアップ方法
調べてみると、ハンドルアップにはいくつかの方法があることがわかりました。それぞれの方法にメリットとデメリットがあるので、自分のバイクや目的に合った方法を選ぶことが大切です。主な方法は以下の3つです
- 純正のままハンドルの角度を変える
-
ハンドルの角度を少し変えることで、ライディングポジションを改善できる場合があります。手軽にできる方法ですが、劇的な変化を期待するのは難しいかもしれません。
- ハンドルスペーサーをつける
-
ハンドルスペーサーを使って、ハンドルの位置を上げる方法です。この方法は比較的簡単で、コストも抑えられるため、初心者にもおすすめです。
- ハンドルを社外品に変える
-
より本格的にハンドルの形状や高さを変更する方法です。しかし、社外品のハンドルに交換する場合は、車検に通るための規定を守る必要があります。特に、ハンドルの高さや形状によっては、車検に通らない場合もあるため、注意が必要です。
どんな方法を選んだのか?
自分が選んだ方法:ハンドルスペーサー
私は、手軽でコストも抑えられるハンドルスペーサーを選ぶことにしました。純正のハンドルをそのまま使いつつ、スペーサーを挟むことでハンドルの位置を上げることができるため、時間もかからず、特別な工具も必要ありません。これなら、簡単に試すことができ、もし満足できなければ元に戻すこともできるので、リスクも少ないと感じました。
ハンドルスペーサーの適合サイズはφ22.2mm用のものであれば対応していますが、ボルトが適合しているか事前に確認をしましょう。
選んだ商品と他の商品の比較
私が購入したスペーサーは、「KEMIMOTO ハンドルポスト」です。
KEMIMOTOハンドルポストは、20mmと30mmの2種類から選ぶことができ、自分に合った乗車姿勢の改善に役立ちます。
アルミ合金削り出しの高品質な素材で作られており、非常に軽量でありながらも丈夫で耐久性があります。
カラーはブラックとシルバーの2種類から選ぶことができます。
他には「ジータレーシング(ZETA RACING) バーライズキット」もオススメです。
KEMIMOTOとの違って、ハンドルホルダーの上部が付いているので、装着後の見た目の変化は大きいと思います。
私は、純正のハンドルホルダーを使いたかったので、KEMIMOTOの方がいいかなと思いました。
価格も2千円ほど安いですしね。
ただ、KEMIMOTOは社名が目立ってしまうので、それが気になる場合はZETA RACINGの方が良いと思います。
純正品のみでハンドル調整する方法
スペーサーも社外品も購入しないので、最も安価で簡単に調整することができる方法です。
バーハンドルホルダーを緩め、好みのポジションでホルダーを締めれば調整完了です。レバーの角度調整も忘れないようにしましょう。
この方法でハンドルを高くした場合、ハンドルの位置が体から離れるので、その点も考慮してみてください。
社外製品を購入する場合
社外製品を購入する方法は、一番お金がかかり作業が大変ですが、自分好みのカスタムができるので、チャレンジしてみたい方法です。
- 車検の基準値範囲を確認:幅±2cm,高さ±4cm
- ワイヤーへの干渉
- ハンドル適合サイズ:φ22.2mm
社外製品の中でも、GB350に適合したハンドルは、「ハリケーン-大阪単車用品工業株式会社」が種類が豊富で対応も親切でしたが、残念ながら私好みのハンドルはたくさんありましたが、基準値範囲内のものを見つけることができませんでした。
デザインが本当にかっこいいので、一部を紹介します。ぜひ公式サイトを見てみてください。
純正 | ヨーロピアン3型 | ヨーロピアン4型 | POLICE 3型 | POLICE 4型 | クォーター3型 | |
価格 | 21,670円(税込)〜22,110円(税込) | 21,670円(税込) | 21,670円(税込)〜22,110円(税込) | 21,670円(税込) | 6,820円(税込) | |
幅 | 730mm | 740mm | 740mm | 685mm | 685mm | 655mm |
高さ | 80mm | 145mm | 175mm | 130mm | 155mm | 120mm |
基準値を超える場合でも、構造変更の申請をすれば取付可能になりますので、諦める必要はありません。
近くのバイクショップに相談してみましょう。
【構造変更の手続き方法】
場所:管轄の運輸支局や自動車検査登録事務所にバイクを持ち込む
費用:2,100円
「必要な書類」
・申請書(2号様式)
・自動車重量税納付書
・手数料納付書
・構造変更申請書
・自動車車検証
・自動車検査票
・点検整備記録簿
・自動車損害賠償責任保険(共済)証明書
・委任状(代行の場合)
詳しい内容はこちらから
手数料に関する詳しい内容はこちら
ハンドルアップ作業の流れ
作業手順(画像付き)
実際にハンドルスペーサーを取り付ける作業の手順を紹介します。作業自体は非常に簡単で、特別な道具もほとんど必要ありません。以下の手順で作業を進めました。
ハンドルホルダーのボルト付いているキャップを外しましょう。
ヘラのようなものでやれば簡単に外せます。私は割り箸を斜めに加工して使いました。
ボルトが4箇所付いているので、外していきます。
結構硬いので、長い6角レンチを使いましょう。タンクに傷がつかないようにタオルをかけておくことをオススメします。
ボルトを外したら、ホルダーカバーを外します。
純正ハンドルだけで高さ調整をする場合は、この時点で角度を調整すれば完了です。
ハンドルの根元にスペーサーを挟み込みます。スペーサーは、元の位置にぴったりとはまる設計になっており、しっかりと固定します。スペーサーを取り付けることで、ハンドルの高さが上がります。
スペーサーを取り付けたら、ハンドルホルダーカバーを再度取り付けて、ボルトを閉めて作業完了です。
KEMIMOTOのボルトに既存のボルトキャップのサイズが合っていたので、無くさないように取り付けておきました。
走行してみた結果、どうだった?
走行後の感想
走行後の感想としては、「少し楽になったかな?」という感じです。
腰や手首の痛みは完全には解消されませんでしたが、長時間のツーリングでも前よりは楽に感じるようになりました。特に、ハンドル位置が少し高くなったことで、前傾姿勢が軽減され、肩や腕への負担も減ったように感じます。
ワイヤーへの干渉もなく、カーブの操作にも影響はありませんでした。
見た目もそこまで大きな変化はありませんが、カスタムをしたという自己満足が高まったので、個人的にはヨシとしてます。
まとめ
ハンドルアップ化計画の総評
今回のハンドルアップ化計画を通じて、腰や手首の痛みを完全に解消することはできませんでしたが、確実に快適なライディングができるようになったと感じています。特に、ロングツーリングでの疲れや痛みが軽減され、ツーリングの楽しさが増しました。見た目にも変化があり、カスタムしたことに満足しています。
最終評価としては、初心者でも簡単にできる方法で、コストパフォーマンスも良く、満足できる結果となりました。痛みの改善については完全ではありませんが、ハンドルアップによる快適さがツーリングの楽しさを増してくれたことは確かです。
しばらく今の状態で走行してみて、カスタム欲が高まったらハリケーンのハンドルを取り付けようかなと思いました。
最後まで読んでくれてありがとうございます。では、良いGBライフを!
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